今回の記事も草野球の変化球ネタですが、
buta-screaming.hatenablog.jp
以前書いた「オーバースロー」よりも身体的負担が少ないとされる「スリークオーター」を取り上げます。
スリークオーターはオーバースローよりも球速が出やすく、最も多くの球種を操れるとされるフォームで人気があります。
草野球〜メジャーリーガーまで、レベルを問わず人口が多い投球アングルで、中高年層でも肩が上がらなくなった…、と言う理由で採用する例が増えています。
早速この人気のフォームで、素人でも取り組み球種について考えていこうと思います。
目次
- スリークオーターで投げる変化球3選
- カットボール
- シンカー
- スライダー
- おわりに
スリークオーターで投げる変化球3選
まず、怪我を防止する為に「ゼロポジション」の確認から。
投球アングルに関係なく、押さえて起きたい部分です。
再度登場の「ゼロポジション」、怪我防止の為に押さえておきたい。
このゼロポジションを維持して腕を振る場合、スリークオーターでは間違いなくオーバースローより体幹の傾きが減少し、結果「身体の負担が減る」と言う認識です。
「スリークオーター」の厳密な定義は分からんですが、地面を水平として45度程度の角度…を指すのでは?と思います。
ただし、人によってはオーバースローに近かったり、サイドスローの亜種(水平に近い)みたいな場合もあり、かなり曖昧です。
この点は自身の投げやすさだったり、投げたい球種によって調整する必要があるでしょう。
ちなみに、今回は水平(0度)以上45度未満、どちらかと言えば水平寄りの投球アングルを前提とし、習得を目指す球種は、
の3つを検討しています(持ち玉は数よりも質で)。
リリースポイントが低くなる(横の角度が付く)事で、横方向の変化球が投げやすくなるので、シンカーやスライダーで左右に揺さぶるスタイルを目指すのも面白いと思います。
慣れない間は制球が(特に左右に)バラ付く懸念もありますが、身体の開き過ぎに注意したり、下半身の鍛錬を積む、専門家のアドバイスを頼る…などで改善を試みて下さい。
カットボールは速球系に分類され、利き手と逆側に少し動く、小さなスライダーのような球種です。
MLBでは「カッター」、日本では「真っスラ」と呼ばれる事も多いですが、ここでは「カットボール」で統一します。
少し話はズレますが、水平に近い角度で腕を振った場合、4シームはシュート成分が多くなり、ポップ成分も含みます。
それ故に、大部分が右投げ対右打ちの草野球では、デッドボールが怖くて(心理的に)投げにくいと感じる人も一定数いらっしゃる。
リリース時に腕を内旋気味に、上から叩くと言うか、押さえつけるような操作ができれば投げやすくなるはずですが、それでも素人が右打者の内角に4シームを投げ込むのは勇気がいるでしょう。
そこで心理的な不安を解消する為、4シームの代わりにカットボールを使う、と言う案に辿り着きました。
一般的な「カットボール」の握り。
一般的なカットボールの握りはシンプルで、4シームの握りから人差し指を外側にずらし、中指と揃えます。
人差し指がボールの真ん中、その対角に親指を配置して支え、人差し指で切るようにリリースするのが主流のようです。
(中には4シームの握りで中指に力を入れるだけ…と言う人もいます。)
カットボールは回転軸の傾きが一般的な4シームと逆で、バックスピンが掛かった状態(スライド成分+ポップ成分)が理想とされます。
ザックリ言うと、右投げの場合は、左投げの4シームのような回転になります。
スライダーのようにジャイロ成分が入る人もいますが、要は利き手と逆側に動けば良いので、あまり神経質に考える必要はないと思います。
シンカー
シンカーは利き手側に曲がりながら落ちる球種…これが共通認識だと思いますが、その定義が分かりにくい球種でもあります。
日本では「シンカー」と言うと、潮崎シンカーや高津シンカーを思い浮かべる人が多いですが、それらはMLBだと「チェンジアップ」の分類らしい。
現在「シンカー」と言う球種は、4シームと同等程度の速度で利き手側に動く速球、「シンキングファストボール」を指す事が多い為、ここではその意味で用います。
利き手側に少し動く速球系変化球「シンカー」。
シンカー(シンキングファストボール)はこれまで、「2シーム」と呼ばれる事も多々あり、「2シーム」の握りが主流と思われます。
2シーム握りと言っても指の置き方は様々ですが、今回紹介するのは某メジャーリーガーを参考にした握りです。
この握りはボールの縫い目の間隔が最も狭い部分に、人差し指と中指を揃えて置きます。
人差し指は縫い目の外側に掛け、中指は縫い目の内側に入る形です。
親指は縫い目に掛けつつ中指の対角に置いていますが、その位置によって投げやすさや軌道が変わるようです。
シンカーのリリースに関しては諸説ありますが、縫い目に掛けた人差し指に力を入れ、 (縫い目を押し切る感じで)4シームと同様の感覚で投げます。
また、昔から良く言われている「中指と薬指の間から抜く」ようなリリース(若干手の甲を被せ気味にしながらボール上部を撫でるイメージ)にする事で球速が低下し、落差が出るようです。
シンカーに取り組む場合は、リリースの加減で緩急を付けられる(速球的/チェンジアップ的)ようになる事が最終目標になると思います。
スライダー
スライダーの握りに関しては、4シームから人差し指と中指を揃えて外側にずらす握りと、以前書いた記事の握りで投げる人が多いと思いますが、いずれも中指の感覚で投げるタイプのスライダーでした。
それらの握りは教科書的ではありますが、筆者個人としてはスリークオーターのようにリリース位置が下がってくると投げにくい…、同様の人も一定数いらっしゃるかと思います。
そこで今回紹介するスライダーの握りは所謂「ツーシーム握り」、前田健太(楽天)投手の「マエケンスライダー」に近いタイプになります。
2シーム握りのスライダー、中指よりも人差し指の感覚で投げたい人向けの握り。
このタイプのスライダーの握りは指の配置が人によって様々ですが、筆者の場合は前述のシンカーと同様、縫い目の最も狭くなった部分に人差し指と中指を置きます。
親指は縫い目に掛け、人差し指の対角に置いて支えます。
シンカーとの違いは人差し指を縫い目の内側に掛ける点で、リリース時に腕の自然な内旋を利用し、ボールを上から少し叩くような感じで人差し指で切る…方法で回転が掛けやすいと思いました。
ちなみに、今回紹介した「カットボール」も人差し指の感覚で投げる為、このスライダーとほぼ同じ腕の振りで球速と変化量に差を付ける事ができます。
草野球で右打者と対戦する場合、この2球種のコンビネーションは比較的有効かと思われます。
おわりに
今回、このような記事を書いたのは、MLBの試合で見た(誰とは言いませんが)リリーフ投手がきっかけでした。
スリークオーターからカットボールとスライダーの2球種で勝負するスタイルは、単純思考の筆者にとってカッコ良く映った訳です。
基本である4シームを投げない、投げる比率が極端に低い、と言う個性はどこか惹かれるものがあります。
加えて、スリークオーターであれば、オーバースローで投げにくいシンカーが投げられそうだ、と言う希望がモチベーションを引き上げました。
草野球の試合で中心となる、右打者との対戦はカットボールとスライダーのコンビネーションで。
左打者が出て来たらスライダーの割合を減らし、シンカーを追加して迎え討とう。
もし、シンカーの制球が向上すれば、右打者にもゴロを打たせる目的で活用できるかもしれない…。
我々のような素人は、想像を膨らませるだけでも楽しいのですね。
さて、オーバースローからスリークオーターに変え、持ち玉の構成も一新する作業は、画面の中の野球ゲームほど容易ではないでしょう。
でも、好奇心によって身体を動かす、普段と違う思考や身体の使い方をする、こう言った刺激は脳を活性化させ、認知症の予防に効果的ではないでしょうか?
人間は幾つになっても、新しい事に挑戦する姿勢が大切で、守りに入れば退化するだけだそうです。
草野球は成績にお金が絡まない「遊び」です、読者諸氏も気軽に取り組み、健康維持に役立ててみて下さい。