豚すくりーみんぐ。

意識低い系ダメ人間を極めるブログ。

ネット通販: ダークパターンと消費者。

筆者が最近耳にした用語で、「ダークパターン」と言うものがありました。
ダークパターンとは、「消費者の不利な判断を(無意識に)誘導するように設計されたWEBサイト」らしいです。
確かに、言われてみれば沢山ありますね…。
そんな訳で、少し見ていきましょうか。

目次

  1. WEBサイトに多用されるダークパターン
  2. これはグレーゾーン?、大手通販サイトの事例
    1. 某A社の場合
    2. 某R社の場合
  3. おわりに



WEBサイトに多用されるダークパターン

ダークパターンの定義は様々で、人によって認識が異なると思います。
明らかに「コレは詐欺じゃないか!」、「うわぁ〜悪質!」みたいな物から、自動車学校の学科的な引っ掛け系の表記の物もありますね。

  • 自動で定期購入に移行する。
  • 消費者が気づかないように手数料や送料を追加する。
  • 勝手にセット商品化してカートに突っ込む。
  • 解約の手続きが分かりにくかったり、妨害行為をする。


あたりが代表例でしょう。
また、通販ではサクラレビューによる撹乱や、タイムセールによる煽り、などもダークパターンと呼ばれる事があります。
売る側は、行動経済学認知バイアスに基づいて巧妙に罠を張っているのです。

また、通販サイト以外では、画面いっぱいに広がって踏んでしまいやすい広告や、スクロールに追尾してくる広告など、迷惑な広告の乱用もダークパターンに該当するかもしれません。
これらの広告は確実に消費者が不快になり、短期的に稼げても、長期的には企業イメージの悪化など、リスクが大きいと思うのです。
それでも一向に減らないのは何故か?、理解に苦しみますね…。
では、次の項で、もう少し身近な例を見ていくましょうか。


これはグレーゾーン?、大手通販サイトの事例

実は我々にとって身近な、大手通販2社もダークパターンに該当するのではないか?と思える行為を行っているようです。
見慣れているし、慎重に目を通せば被害を防げるレベルの物なので、所謂グレーゾーンと言ったところでしょう。

某A社の場合

世界的なネット通販大手、某A社は圧倒的な品揃えを誇り、国内大手R社のような迷惑メールが無い点が支持されています。
一方で、露骨にAmaz◯nプライムに誘導するインターフェースが少々気になりますね…。
こちらはA社アプリのスクリーンショットです。

「定期購入」、「プライム無料体験を試す」がデフォルトで選択されたA社の事例。

商品にもよりますが、デフォルトで定期購入が選択されています。
加えて、購入を進めようとすると、今度はプライム無料体験(30日後から有料に移行)が選択されているのです。

少なくとも筆者は、Am◯zonプライムのメリットが何一つ無い人間ですが、うっかり入会してしまい、その後請求が来て驚いた経験があります。
その時は、お急ぎ便などの利用が無かった事もあり、料金を払わずに解約できて事なきを得ました。

まぁ、A社ほどの巨大通販サイトであれば、取り扱う商品の数も膨大なので、偽物やサクラレビューも多いですね。
それらに関しては、さくらチェッカーを使って確認していますが…、やはりマーケットプレイスは避けたいと思うのです。
そして、Ama◯onプライムや定期購入に関しては、注意深く画面を確認すれば「普通の買い物ができる」訳です。
やはり、急がず、焦らず、慎重に…が重要でしょう。

某R社の場合

国内通販大手、某R社は「ゴリゴリ貯まるポイント」が武器ですね。
そんなR社の嫌われる要因は、一にも二にも「迷惑メール」でしょう。
以下はR社アプリのスクリーンショットです。

R社の縦長な注文確認画面、急いでいるとうっかり「注文確定」を押してしまう。

R社の注文確認画面は、段階を追って画面を切り替えていくタイプではなく、縦長構造になっています。
そして、注文確認画面を開いてスクロールせず見える位置に注文確定ボタンがあります。
いつも同じ決済方法を利用している、急いでいる、と言った状況が重なると、この段階でポチっとやってしまう可能性があるでしょう…。

さらにスクロールすると、ポイントの利用やクーポンの利用…、と言った項目が現れ、再度「注文確定ボタン」が用意されています。
しかし、この段階でポチっていけない…。

R社の注文確認画面(後半)、アレが嫌なら最後までスクロールしよう。

本題はここからです。
2つ目の注文確認ボタンよりも下に「メルマガ配信希望」の項があり、複数の迷惑メールが全てチェック済みの状態になっているのですね。
コレを全て外さないと、迷惑メールの洪水に悩まされる事になるのです。
もしかすると、コレもダークパターンの一種かもしれないです。

筆者は何度も迷惑メールのチェック状態で注文確定を押してしまい、後から面倒な解除作業を行なった事が何度もあります。
それでも、分かっていても同じ事を繰り返してしまうのは何故でしょう…。


おわりに

世の中に溢れるダークパターンですが、日本での規制は非常に緩く、ほぼやりたい放題の状態です。
実際、不快に感じる消費者も多いだろうし、意図しない定期購入に至って経済的な損失を被った例もあります。

しかしながら、それが資本主義であり、資本主義は弱肉強食なのです。
ダークパターンを採用する側が合法である以上、我々は「騙される方が悪い」、「騙されないように賢くなるべき」と、考えを改める必要があるでしょう。
実際、海外の小学校では「みんなと仲良くしなさい」ではなく、「騙されないように賢くなりなさい、美味い話は疑いなさい」と教えるようです。
消費者の頭の中がお花畑なのは、日本だけかもしれません。