年末と言えば…、断捨離ですな。
不要なゴミを片っ端から廃棄せねばなりませぬ…。
よし、今回抹殺するのはギターのメンテナンス用品。
漁っているうちに、筆者が20年以上前に購入した物も発掘されました。
勿論、廃棄作業は難航…。
読者諸氏もメンテナンス用品の購入は慎重に吟味する事をオススメします。
目次
はじめに
ギターのメンテナンス用品は多種多様ですが、廃棄が面倒な物はオイル類、ポリッシュ類、スプレー缶系全部。
何故、こんな事になったんだろうね?、と。
でも、きっと自分だけじゃないはず…。
おそらく、コロナ禍(引き篭もり推奨)によるDTMブームを経て竿物の所有数は減少傾向となり、近年の円安で弦の価格は急騰。
結果、非ガチ勢の趣味層はエリクサー一択となり、弦交換の周期は1年程度、付随するメンテナンスもそのタイミングのみ。
これでは、ポリッシュやオイルなんか少量規格で買っても、5年や10年で使い切れる量ではないのです。
で、今回はそれらの廃棄の様子と、今後のメンテナンス用品は何を買ったら良いのか?、について考えていきます。
メンテナンス用品の廃棄
まず、ゴミの廃棄に関しては、居住している自治体の指示に従う必要があります。
ただ、明確な記載が無い物に関しては「筆者の独自判断」で可燃ゴミとして扱う事にしました。
楽器用ポリッシュ
廃棄したのは、最も売れているであろう「ケンスミス」。
ピンクのヤツですね。
コイツは5年以上前に買ったと思うのですが、昨日弦交換を行った際に使ってみて、強烈なアンモニア臭が充満したので廃棄を決めました。
廃棄方法は(スプレー缶ではない為)中身を全部出して新聞紙に吸着させ、可燃ゴミとして扱う事にしました。
もう、中身はゼリー状になっていますね…。
このケンスミスは元々、独特のケミカルな悪臭(←不快)があるので、その対策として袋に工夫が必要です。
悪臭を防止する点では食パンの袋でも良いのですが、ケンスミスのような強烈なヤツはスナック菓子の袋(内側がアルミ)が最適です。
さて、楽器用ポリッシュに関しては、過去にジャンクギター弄りが趣味だった頃は「頑固な汚れ落とし」の為に必要だと思っていました。
でも、今となっては乾拭き(セーム革や高密度クロス等)で十分だし、弦交換のタイミングでやる場合も洗浄力を重視する必要は無いと思われます。
- 最大限の少量規格である。
- スプレー缶ではない。
- 研磨剤を含まない。
- 悪臭が極力少ない。
このあたりを押さえておけば、何を使っても大差は無いでしょう。
ちなみに、知人は自動車用のワックスを使っていました。
ただし、ラッカーやオイルフィニッシュ、サテンの場合はシビアなので、楽器屋のお兄さんか化学の先生にでも聞いてから選んだ方が懸命でしょう。
オイル類
オイル類も廃棄が面倒ですが、やはり新聞紙に吸着して可燃ゴミにする方法を採用。
もし、フェルナンデスのレモンオイルみたいに石油系とかだと、廃棄方法は変わってくるかもしれないけど、今回のハワードは大丈夫そう…。
このハワード オレンジオイルは家具用と言う事もあり、量が多過ぎて苦戦。
漏れ対策にジップロックやキッチンペーパーも併用した方が良かった気がする…。
一般的に非塗装指板(ローズウッド/エボニー等)の保湿に用いられるレモンオイルやオレンジオイルですが…、1回で数滴、1年で1〜2回の頻度と考えると、少量規格でも使い切る事は困難ですね。
筆者は数年前に、「(大手高級メーカーの)マーチンがレモンオイルに否定的」みたいな記事を読んで、Dリモネンを含まないビッグベンズに変えたのですね。
まぁ、レモン(オレンジ)オイルの接着剤や錆に関する根拠は無い(論文等も見つからない)、どの製品も製造メーカーの指示通りに使えば問題はないと思うのですが…。
やはりレモンオイルは匂いがキツイから、今後も避けたいですな…。
スプレー缶
スプレー缶の廃棄は昔だと、缶に穴を空けてガス抜きするイメージがあったのですは、現在の自治体の指示では「中身を使い切ってから不燃ゴミ」となっていました。
今回は20年くらい前の接点復活剤と、フィンガーイーズが3本、難敵です。
スプレー缶の中身を出し切る作業は、コンクリートにボタンを押し付けて、押しっぱなし状態にし、新聞紙に放血する事にしました。
でもコレ、時間がかなり掛かるし、大変なので二度とやりたくないな…。
非スプレー缶でフィンガーイーズの代替なら、GHSのFast Fretがあるし、
そもそもエリクサーなら乾拭きだけで十分なので、もう買う事は無いでしょう。
おわりに
一通り廃棄作業を終え、改めて思った事があります。
もう令和なんだし、もはや電○の戦略十訓の如く「大量生産・大量消費・大量廃棄」の時代ではない。
消費者も賢くならないと、不要な物を沢山買わされて搾取されてしまうのですね。
物を買う時はリセールバリューを意識して買う、消耗品は破棄する手間も考慮して選ぶ。
我々「老害世代」も、そろそろZ世代的な思考が必要な時期が訪れているのだと思います。